憂太 作品第二章ページ9 

 

 

     ピンクのフラミンゴ    where is it?   ルーレット

        marriage    static point    脱走

 

 

 

 

 

               ピンクのフラミンゴ

            女が膝を曲げて座ってる
            ピンクのフラミンゴが首を傾げてる
            男が浴槽で死んでいる
            ピンクのフラミンゴが首を傾げてる

            僕はさっきからぼんやり見てる

                                                        タイトルへ

 

 

 

 

                where is it?

          よく晴れた朝高原で流浪の民が
          上空を見上げている 天気読み

          black bird が旋回している
          乗れそうな風を待ちながら 越えてゆく

          どうにも超えられそうにない 状況で
          押さえ込んだ怒りは?
          傷ついた痛みは?
          不安とか不満は?

          よく晴れた朝 black bird が旋回してる   
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                    ルーレット

              神様に許されていないらしいよ
              ねぇ ルシアンルーレット
   
              彼の記憶は 日曜学校で見た
              天国の絵のあまりのナンセンスに
              笑い出してしまい 牧師先生に
              こっぴどく叱られた事ぐらいさ
   
              神様に許されていても
              石を投げらたりしたくないよ
   
              溺死した愚かな男のために
              木製の十字架に 花飾りを
   
              教会にはもう二度と行かないらしいよ
              ねぇ ルシアンルーレット
                 タイトルへ
 

 

 

                        marriage

                   緑の中で 彼女は微笑んでいた
                   緑の中で 彼は照れ隠し

                   音楽が流れていた
                   僕らは手をたたいた
                   彼らは祝福されていた

                   緑の中で そよ風と花びらが
                   緑に中で 戯れていた

                   音楽が優しかった
                   僕らはまた口ずさんだ
                   彼らは祝福されていた

                                                     タイトルへ

 

 

 

 

           

                    static point

                5つの領域を生きる 僕ら
                世界地図の中の 5つの領域

                気分はどうだい?環境はどうだい?
                行動はどうかね?思考はどうかね?
                体調はどうだい?

                5つの領域の 地図の中で
                相互に影響し合う
                相互に関連しあう
                だから 僕らの地図は 何かに
                閉ざされていても ひとつの領域
                を変える 変わる 生きる
                そんな static point でもって
                8月の鯨が ゆっくり泳いでる
              タイトルへ

 

 

 

                        脱走

                 教室から脱走 体質から脱走
                 組織から脱走 色素から脱走

                 何よりも思い込みから 脱走
                 誰よりも何よりも 抜け脱走

                 少年から脱走 年少から脱走
                 家族から脱走 女から脱走

                 美しさを魅せたいがため 彼女は 脱ぎ続けた
                 美しさに触れたいがため 彼は 脱走した

                 月明りだけを頼りに 彼はある線を越えた
                 ・・・そして死んだ バイバイ
                 僕らは感傷とともに灰を海に撒く
           タイトルへ

 

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