作品第二章ページ  11

 

        may be real
     

      冷めた怒り 汚れた鏡
      麻痺した身体 零れ落ちた義眼
      必死で杖を探していたのは 何時の日だったか
      痛みさえもうナイ部屋から 見上げる空に
      鳥は見つからずして 抜け落ちた羽根を 
      一枚拾う 共ニアル世界ヲ 夢見て
      被害的な加害者と 加害的な被害者と
      冷たいだけの屍体 だから 毛布とスープを
      (花束はイラナイ)
      何のためでなく 誰のためでもなく

 

 

 

      survive 04

           遊び方を忘れると ツライな
           思い出の中に 生きるのは
           一儲けの後だな

           どんなに 醜くても
           どんなに 汚くても
           生存者は 生き延びる

           love&peaceじゃ ないな
           此処から先を 生きるには
           もう一度 螺旋だな

           どんなに笑われても
           どんなに犯されても
           生き延びる suvivour

 

 

     ある生活者の唄



        サラリーマンは随分前に死んだけど
        彼の口癖 救世主はいらない
        笑ってくれる 君がいた
        それだけでよかった

        英雄もいらない 解放者もいらない

        人形の家で育った大人が疲れた競争
        競争の果て 救済者はいらない
        一緒に歩く 君がいる
        それだけで いいのに

 

 

 

       眼を閉じて

           視界に 黒い線が刻まれた瞬間
           世界は粉々に砕け散ったんだってよ

           自殺へと向かう世界に 生きているんだよ
           自殺へと向かう世界で 生きているんだよ

           眼を閉じて 光を感じる
           眼を閉じて 風を感じる

           分かり合うことができなくても
           分かち合うことはできる気がして

           見えない世界を 覗き込むんだよ

 

 

 

            葡萄

                yo-yo 人を殺してみたいんだろ?
                yo-yoとっとと死にたいんだろ?

                戦争が始まる 戦争へ行きなよ
                勲章がもらえるぜ 名誉市民にもなれるぜ

                犯罪じゃないぜ 英雄だぜ

                俺はあの時 手を伸ばしても 届かなかった
                葡萄が すっぱくて 不味い味であったと
                言い聞かしながら 生き延びる だけさ

                あの時の葡萄は すっぱくて 不味い味
                正当化の話さ 合理化の話さ

                yo-yo 人に殺されてみたいんだろ?
                yo-yo メタアンフェタミンで突っ込め

                英雄だぜ 俺は嫌だけどな

                お前が 殺しても 殺されても
                知ったこっちゃないんだ

                俺は 悪いけど どんな汚い手段でも
                上等な葡萄酒を 飲むために
                生き延びるだけさ  手を伸ばすだけさ

 

 

 

    ao yorimo aoi ao no nakade

               多分 虚無かも 知んない
               青よりも青い蒼の中で
               ・・・確かめるんだ
               呼吸を 鼓動を お前を

               足音が聞こえる
               彼が電車に飛び込むことに
               気が付く程 暇じゃないんだ
               足音は爺さんから聞いた
               軍隊の行進だと・・・
               足音が聞こえる
               また始まるだけさ
               死んだ爺さんが言った

               俺は確かめる
               青よりも青い蒼の中で
               ・・・確かめるんだ
               呼吸と 鼓動で 自分を

 

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